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初心者必見!ディスクブレーキの特徴とその取り扱いについてまとめてみました

2021年8月7日

メンテナンス

数年前とは様変わりしたスポーツ自転車のブレーキシステム

当時はほとんどのスポーツ自転車がリムブレーキで、ディスクブレーキのメリットはあっても価格的にも品質的にも手が届きづらいのが現実でした。ところがロードバイクに関しては105、Tiagraグレードにまで油圧式ディスクブレーキコンポーネントが展開され、エントリーユーザー様にも手が届きやすい価格帯になり、一気に潜在的にスポーツ自転車に乗りたかったお客様からレース思考のお客様迄幅広く広まってきた印象があります。勿論未だにリムブレーキならではのメリットはあると思いますが、それ以上のメリットがディスクブレーキにはあると考えております。今回のブログではまずリムブレーキ、ディスクブレーキのメリットデメリットを正直にお伝えし、その上でディスクブレーキの特徴や取り扱いの注意点に関して皆様にお伝えできたらと思います。

1、リムブレーキのメリットデメリット

メリット:価格がより安い、シャフトがたわむ事で乗り心地がディスクブレーキのスルーアクスルタイプより良い、部品が軽い

デメリット:雨天時はとにかくブレーキが効かない、長い下り坂でブレーキをかけ続けるのがしんどい、エアロフレームではリムブレーキの選択肢が少ない

いかがでしょうか??確かにメリットもありますが、女性や初心者の方となると、特に長い下りでブレーキをかけ続けるのは手の大きさや握力を考えると至難の業です。下りが上手でバイクコントロールが上手な方は最低限にブレーキで下る事ができます。ただそのスキルを全ての方に押し付ける事はできません。安全の事を最優先に考えると、技術を磨く事ももちろん大事ですが、まずは自分が恐怖心なく下れるスピードで走る事が重要です。そのためにはブレーキを多用する必要があり、それをリムブレーキで行う事は非常に難しいです。油圧式ディスクブレーキの選択肢がある以上、初心者の方は安全を最優先する場合、リムブレーキの選択はおススメ致しません。

2、ディスクブレーキのメリットデメリット

メリット:急な雨でもブレーキがしっかり効いてくれる、握力がなくても軽い力で操作が可能(油圧式に限る)、長い下りのブレーキ操作がとにかく楽(油圧式に限る)、リムブレーキ同様当て効きもできる

デメリット:部品の総重量が重い、価格が高い、輪行時は注意点有り、スルーアクスルによりシャフトの剛性が上がり、振動を感じやすい

いかがでしょうか??デメリットは色々ございますが、価格面に関してはTiagraグレードが出てきた事によりかなり初めての方にも手が届きやすくなりました。現行の4700系のTiagraは以前に比べ変速性能も格段に良くなっているので、リアが10速でもちゃんとワイドレシオで軽いギアも選択できるし、走り始めで足に自信がない初心者の方にとっては最高のコンポーネントです。スルーアクスルも一見乗り心地のデメリットもありますが、カーブが安定し、走行上の安全性はより向上しております。現段階ではTiagraグレードからが油圧式となりますが、初心者でスピードを出さないからこそ油圧式のディスクブレーキがおススメです。

リムブレーキか?ディスクブレーキか?メリットデメリットを整理した上で、皆様はどちらが良いでしょうか??

3、取り扱いの注意点について

さて、いよいよ本題、実際にディスクブレーキのバイクに乗り始めた際の注意点について触れていきたいと思います。

①多少はブレーキがパットに擦るものですが・・・

当店では新車のご納車の際にブレーキの隙間を覗き込んで頂くようにさせて頂いておりますが、パットとローターのクリアランスは僅かです。リムブレーキのように隙間をしっかり開けたり、逆にカチカチにすぐ効くように隙間を限界まで狭くする事は事実上出来ません(多少はできますが・・・)。隙間が僅かが故に、漕ぎ出した時や立ち漕ぎをして車体を左右に揺らすとフレームや車輪がしなってブレーキの擦る音がなります。また、車輪を取り付ける際のトルク管理や、走行による緩みがないかのチェックも重要です。緩んで来ると当然ブレーキローターの位置が僅かに動くため、ブレーキが常に擦る場合もございます。なお、ブレーキローターも100%の精度は出ていないため、多少の揺れはございます。もちろんお渡しの際には当たっていない事をご確認頂きお渡しはさせて頂きますが、使用していくと徐々に擦り始める事もございますので、その際は点検で再調整させて頂ければと思います。また、下り坂でブレーキをかけ続けるとローターやオイルに熱を持ちます。そこでよくなるのが熱でローターの『反り』による音鳴りです。反り具合が完全に左右均等でないためパッドとローターが一時的に接触しますが、そのまま走行しているといつの間にか擦らなくなります。オイルに関しては熱を持つと膨張し、ピストンが押し出される原因になったり、気泡がある場合はベーパーロックといって、エア噛みなどの症状が現れることがあります。長い下り坂などで手が疲れるぐらい長くブレーキを掛けている時に、レバーの握りが柔らかくなるのを感じたら、途中で止まって休憩と共に冷ます必要があります。このように、ブレーキパットがローターに擦る音の原因も様々ですが、分からない事は気軽に聞いて頂ければと思います。

パットとローターの隙間は僅か

下り坂ではローターが熱を持つ事も

反りの原因は素材にある??

 

②水油や飲みこぼし等、付着物に要注意!!

『自分でチェーンのメンテナンスをしたら急に音が鳴りだした!』『走っていたら急にが激しい音が鳴りだした!』『雨に日に走ると音が鳴る』『半年ぐらい乗っていたら音が鳴りだした』etc挙げだしたらきりはないですが、ブレーキローターに何か付着すると突然激しい音が鳴る事がございます。音が鳴りだして早い段階で中性洗剤や専用クリーナーで掃除し、プレーパットの掃除をすれば解決する事が大半ですので、もしも激しく音が鳴った場合はできるだけ早めにご相談下さい。手で触ったり注油をミスしたり飲みこぼしがかかったり等わかりやすい原因もありますが、走行中にいつの間にか何か汚れを拾う場合もあるとは思います。なお、雨が降ってきた際に急に激しいブレーキ音が鳴る事もありますが、乾けば音は鳴りやみますのでご安心下さい。

注油の際は絶対にブレーキローターにかからないようにする

雨日のディスクブレーキは凄いブレーキ音が・・・

③ブレーキローターに強い力がかからないようにしましょう

ぶつけて曲がった!っという相談は当店では今の所極稀ですが、僅かな歪みによるブレーキの擦れる音のご相談は多いです。ブレーキの隙間を覗き込み、車輪を回すと分かりますが、完全に全く歪みのないローターは残念ながらほとんどの確率でありません。多少の歪みは避けようがない所はありますが、少しでも大きな歪みになると擦れる音が鳴り抵抗になりますので、調整が必要です。また、輪行される場合等はロータカバーをして衝撃から守る事をおススメ致します。

④車輪を外した状態で”カラ”ブレーキはしない

油圧式ディスクブレーキの場合、車輪を外した状態でのブレーキは絶対にNGです。ブレーキパットの間に何もないと、油圧の力でピストンが押し出され、車輪をはめようとした場合に入るスペースがなくなったり、はまってもブレーキが当たった状態になるからです。どうしても不安がある場合、車輪を外して自転車を運ぶ場合やメンテナンスをされる場合はブレーキパットの間に専用のダミーローターを挟む事をおススメ致します。また、油圧式でないからカラブレーキをしても良いというわけではありません。それぞれのブレーキシステムや自転車の構造上の愛称により、カラブレーキをするときちんと全体の構造を理解していないと大変な目に合う事もあります。

車輪を外すとブレーキパットの間には隙間が

車輪を外した際にはダミーローターを挟みましょう

⑤ブレーキパット交換はできるだけ小まめに

ブレーキパットの交換目安は0.5mm以下になったら交換という説もありますが、実際には長年使用したり仕様環境がハードだったりするとピストンの動きが非常に鈍くなり、戻りが悪くなったりする事があります。繰り返し掃除をする事で復活する場合もありますが、ギリギリまで使う、という考えはあまり推奨できません。また、どれぐらい減っているかの確認はブレーキパットを外してみないと完全には分りにくいですが、おおよそ2,000km走行すると早い人では交換となる場合があります。もちろん走行環境やブレーキのかけ方でも変わって来るため、5,000km走ってもまだまだ大丈夫な方もごく稀におられます。サイクルコンピューターを装着する事で走行距離を把握し、自分の走り方に合った交換の目安にするのも良いかもしれません。

 

↓↓シマノの場合、交換の目安は0.5mm、ですが、実際には使用状況によりますので、早めの交換がおススメです!

パットが完全になくなるとこんな感じに・・・

サイクルコンピュータで走行距離を計測する事も初心者には分かりやすいパット交換時期の目安になります。

 

いかがでしたでしょうか??
ディスクブレーキ時代に突入し、メリットも沢山ある中で今までと違った知識や対応も必要になってきますが、知っていれば気にならない事、事前にトラブルを防ぐ事も可能です。中にはお客様ご自身でメンテナンスされる方もおられるかと思いますが、取り返しのつかない状態になってお持ち込みされる方も相変わらず多いので、最初にうちは特に専門のお店に相談される方が良いと思います。

ディスクブレーキを選ぶもよし、リムブレーキを選ぶもよし、それぞれに合ったケアをして安全にスポーツ自転車を楽しんで行きましょう!

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